現在、環境省のガイドラインによって、全国の避難所では「ペット同行避難」を推奨しています。しかし「ペット同行避難」とは、災害の発生時に飼い主が飼養しているペットを同行して避難場所まで安全に避難することを言うのであって、避難所でペットを人間と同室で飼養管理することを意味するものではありません。
過去の震災ではいったん避難した飼い主が、ペットを避難させるために自宅に戻った際に災害に巻き込まれた事例がありました。そこで同行避難を推進することは、飼い主がペットとともに躊躇なく避難できる体制を整えることであり、飼い主の安全を確保すること、つまり全ての住民の安全を確保することが本来の目的となります。また、東日本大震災では同行避難できないことでやむを得ず放された犬や猫が繁殖・増加し問題となった事例も発生しました。この状況は災害からの復興を妨げる一因となるものであり、こうした事後の問題を軽減するためにも災害時のペット同行避難を推進することは重要と考えます。
しかし私が求めるものは「ペット同伴避難」です。家族の一員であるペットを飼い主と別の箇所にまとめて係留すれば、ペット同士で威嚇したり、寂しがったりします。
国の推計飼育頭数では、犬・猫を合わせると国内に1,800万頭以上のペットが飼育されていると報告されています。国内の15歳未満人口は1,500万人を切っていますので、子供の人数よりペットの頭数の方が多いことが分かります。
飼い主と同室で飼養管理できるペット同伴避難所の設置を目指し「日本一ペットに優しい愛知県」を目指してまいります。